久保建英マドリー移籍で思い出される、香川真司の初海外移籍

久保はこの夏移籍するだろうな、とは大方には予想されていたが、突然の発表、しかも行き先がBarçaじゃなくMadridというインパクトで、サッカーサイトはこの話題一色

 

F東サポには悲喜こもごも、おめでとう&残念でした。日本の至宝級の若きエースを、その活躍を十分堪能せぬまま欧州にかっさらわれる悲哀は、ワシらセレサポも味わってるので

 

J2で別格の活躍をして、A代表にまで選ばれて、来る南アW杯でのホープと注目されてた(結果的に選出されなかったが)、当時の香川。皆の注目は次のシーズンの所属先

 

セレサポとしては、3季も待たされたJ1の舞台でチームのエースが居ないなんて冗談じゃないという憤懣と、J1実績のない選手の欧州移籍なんかある訳ないという楽観と、しかし本人は渡欧する気満々でBVB(確か)の練習に参加の報に戦々恐々、と実に複雑な気分を強いられていた

 

で、出てきた結論が、「セレッソと契約延長、しかし海外オファーが来たら即座にフリー移籍可能の契約」

 

当時、日本ではようやく”契約切れ”のルールが適用されたばかりで契約の概念が良く分かってなかった私は、「何じゃこの屈辱的な契約は!」と思ったが、今にしてみればこれしか落とし所が無かったのだろう

 

先ずは香川と契約が切れてた事。つまり香川がどこと契約しようと自由。何を当たり前な事を...と思われるかもしれないが、日本でようやく契約切れの概念が導入された頃なので、全てのセレサポがこの意味を把握してる訳ではなかった

 

次に香川にJ1実績が無かった事。今ならそんなのお構い無しでオファーが届く時代だが、当時はJ2の選手が「欧州移籍する!」というと、「頭、大丈夫?」と言われる時代

 

後で聞いた話では、結局その時来てたオファーはオランダ2部の例のクラブからだったので、香川に出来るのは、蘭2部行きか、セレッソに残留するか、J1他クラブに行くか

 

 もっと上のレベルで通用する自信のあった香川としては蘭2部なんて回り道してられないし、そことの契約が次への足枷となるリスクもある。また、直ぐにでも海外に出るつもりなので、他のJ1クラブに行くのはあまりメリットはない

 

これらを論理的に考えるとセレッソ残留しかなく、しかし契約の主導権は握ってるので、出来るだけ有利な条件をセレッソから引き出す、となった訳

 

海外はともかくJ1他クラブに行かれたらメンツ丸潰れのセレッソ、今回は移籍金を諦め”セレッソから海外へ”の実績作り(&新シーズンの開幕を香川と迎える)の実を取る

 

こういう2者の思惑で、前述の契約と相成った訳

 

 今回の久保建英の一件、移籍金の有り無しとか、Barça 出身なのに何故Madridとか色々騒がれてるが、香川の時と同様、様々な思惑や条件が関与してるんだろうな、と昔の思い出と対比して、推測してしまう

 

 

 

で、半年J1で活躍した後、BVBに移籍の報。香川を失うのもショックだったが、フリートランスファー、つまり移籍金ゼロと聞いて、ショックが倍増した

 

 

当時は今と状況が全然違って、J1で実績のない若者が欧州に移籍出来るなんてにわか