ルヴァン決勝は最高の舞台、だった

ルヴァン決勝は、実は日本サッカー界で最高の舞台である

 

一部の欧州主要国では義務的に行われてるリーグカップではあるが(ユベントスコッパイタリア獲ったぐらいでは喜ばない)、日本の場合はチョット違う。何故なら、

 

サッカーするのに最も適した時期埼スタ行われる勝戦、だから

 

これは秋春制をやり込める時にも使った殺し文句だが、日本の冬はサッカーするには最悪のシーズン。5度前後の気温で、筋肉が能力通りの性能を発揮する訳がない。おまけに雪なんか降ったら目も当てられない。ピッチ状態は最悪、下手すりゃ除雪出来ずに開催すら不可能になる

 

プロサッカーが興業である以上、開催可能か否かは試合内容以前の問題。この事実に目と耳を塞ぎ「元旦決勝はサッカー人の夢」などとほざくサッカー協会は旧世代の遺物に他ならない。この世からサッサとご退場願いたい

 

翻ってルヴァン決勝は秋真っ直中。そう、子供でも知ってる標語のスポーツの秋、日頃はオートバイばっかり乗ってる私でさえ「久々にジョギングでもしようかな」と思える最高のシーズン

 

リーグ戦最終節は12月第一週だが、この時期なら試合内容&開催が問題にならないギリギリのライン。しかしリーグ戦の悲しい性で万人に分かる明確な決勝戦というのはない

 

「優勝の瞬間を見たくてスタジアムに足を運んだが、2位チームも勝ったので優勝はおあずけ」とか、「チケット勝ったのに試合開始前に優勝が決まってしまった」があるのがリーグ戦

 

悲しい事にJ1優勝のないセレッソだが、香川乾でJ2を戦ってた時に面白い話がある。仙台首位で迎えた最終戦。しかし勝たないと裏の試合で下位チームとの対戦にまず間違いなく勝つ2位セレッソに優勝をさらわれると言う状況

 

奮戦むなしく、仙台はドローで最終戦終了。優勝を逃したと諦めてインタビューに応じる手倉盛監督に「セレッソ負けました」の報。「エッ???」と固まる手倉盛

 

そりゃそうやろ。自らは勝って相手の結果待ちとかならともかく、勝てずに一旦諦めた直後に「でも優勝でした」ではドッチラケもいいところ

 

リーグ戦でやってる以上、優勝のシチュエーションは選択不可。しかしトーナメントは? 主要な国際大会が全てトーナメント形式を取る理由が、これ

 

最後が試合会場である。セレサポだが、ここに高らかに宣言する

 

埼スタこそが、世界一のサッカースタジアム

 

モリシアキの時代から5度挑んでもタイトルに手が届かなかったセレッソが、試合会場が埼スタになったとたん、ルヴァン、天皇杯、そしてゼロックスと3連勝

 

100%手前味噌だが、埼スタには感謝の念しかない。カンプノウもベルナベウもサンシーロも、アリアンツエミレーツまで世界中の名スタジアムを見歩いてきた私が認定してやる。埼スタこそが、地球上で最も素晴らしいフットボールスタジアムだと

 

試合時期と、決勝戦という事と、スタジアム。この3つを兼ね備えたルヴァン決勝こそが、日本サッカー界最高の檜舞台だった

 

”だった”とは、もうお分かりだろう。どうせ来年からは”曰く付きの糞ハコ”で開催されるだろうから

 

今年で最後になる(であろう)最高の舞台で、しかも失神しそうな大盛りあがりの内容での戴冠、フロンターレの皆さん、おめでとうさん