第30節松本山雅戦 ソウザかヨニッチか

もしあなたがJクラブのGMで、セレッソから選手を一人取ろうと考えた時、誰にオファーを出すか?

 

GMが10人居たら10人ともCBのヨニッチを選ぶだろう。セレッソのリーグ屈指の失点の少なさも、持て囃されるロティーナの守備戦術も、堅守を誇ったユンのドン引き5バックも、突き詰めていけばヨニッチのお陰

 

圧倒的な高さ、カバー能力、そしてロティーナになって必要に迫られたからかフィード能力も向上。間違いなくJリーグ最強のCB。ちなみにヨニッチが選ばれないJリーグベストイレブン只の人気投票と思って宜しい

 

さて、あなたが金満でワンマンなオーナーだとしよう。セレッソから誰を獲るか? ここでヨニッチを挙げるのは、その美貌にシビれたアッチ系の人だけだろう。私なら間違いなくソウザを選ぶ

 

理由は簡単。セレッソ一番絵になる、面白い選手だから。リーグ屈指のキャノン砲、鋭い弧を描く高速CK(最近は不発弾も多いが)、獲物を狩り取るようなアグレッシブなボール奪取、そしてドタドタと目立つドリブルと、お約束のボールロスト ^^;

 

子供向けサッカーアニメに描かれるような、実に分かりやすく絵になるキャラクター。サッカーを初めて見る人が、一番記憶に残るプレーヤー

 

そう、これが前回言いたかった「勝つ事を突き詰めて行くと、興行的に面白くなるとは限らない」というラグビーの持つジレンマで、実はそれはサッカーにもあったんよね

 

この試合も、ロティーナの戦術に心酔する玄人サポとっては「ソウザのところで攻撃が停滞して2点目が取れなかった」やけど、同時にバイタルでソウザにボールが渡ったとき「撃て、キャノン砲!」と心の中で念じたやろうし、撃たずにドタドタドリブル始めたら「アカン、ボール獲られる!」とドキドキしたやろ

 

こんなハラハラさせてくれる選手は、今のセレッソではソウザのみ。戦術に合わんとはいえ、このタレントを失うのは実に惜しい...  と思ってたら、来季も残留の新聞報道が!

 

恐らく「こんなスポーツ観戦日和なのに、たった1万5千人しか客が来なかった」事への、営業的危機感が後押ししての決定やろ

 

幸い、戦術のフィット度もマシになってるので(スタメン落ち前はソウザ贔屓の私も匙投げた)、同じく復活しつつあるもう一人の客を呼べる日本人タレント共々、何とか上手いこと使ったってや、Miguel!