オフの動向2 梶野のチーム戦略

例年に比べて動きの少ないと言われてる今オフの中でも、更に無風(に見える)のセレッソ

 

”大駒”移籍はOUT水沼、IN豊川のみ。その他レギュラークラスでは見込みですらソウザがお別れ? メンデスは残留か? 程度の「サポなら誰でも予測出来るわい!」レベルのイージーなものだけ

 

なのでレギュラークラス大移動だった昨オフと比べて「現状維持路線かよ」と思いがちだが、私の見方は然にあらず。新GM梶野は密かなチーム大改造を行ってる

 

それは公式サイトの契約リリースまとめを見れば一目瞭然。ニュースになるようなのは上述の水沼豊川のみだが、それ以外に注目されないのが既に沢山行われている

 

目につくのはINの内訳。豊川を除くと、新人6名+レンタルバック5名、計11名もの大量若手加入である。逆にOUTを見ると、貸し出し先の変更以外では、藤本、丹野、水沼と、30以上の選手ばかり。付け加えるなら、シーズン途中に山下も放出しているし、昨オフであるがチーム長年の功労者である酒本と茂庭も”整理”している

 

INとOUT、この2つの差を見れば明らか。梶野はチーム若返りを図ってる。これは喜ばしい事である半面、悲しい事でもある

 

ここ数年のセレッソの主力は、ロンドン世代に偏ってた。J1復帰した'17年には28歳、選手としての最盛期を迎えてた彼らも、来季にはベテランとも言える年齢となる

 

この主力がこの先「今より良くなる」とはどんな楽観的な人でも言わないだろう。なのでチームの若返りは避けられない課題

 

しかしチーム編成というのは、若ければ若いほど良いという訳ではない。第一義は来季優勝するチームを作る事。前統括部長が若返りに重きを置かなかったのは、「今はタイトルを取りに行くターンやろ」と分かっていたからやろ

 

で、見事2冠獲得となったのだが、肝心のリーグタイトルは取れず終い。そう、セレッソはロンドン世代でのチャレンジに失敗した、のである

 

リーグ制覇最大のチャンス'18年を逃した結果、セレッソは次のプロジェクトを発足させたのだろう。先ずは監督交代と社長交代、そしてGM交代に今オフの若手大量導入。セレッソ本体としての意思は「ロンドン世代でのチャレンジは終了」と 

 

ちなみにチームの思惑と結果は必ずしも一致する訳やない。例えば前年3位の戦力のまま満を持して優勝を狙った'18年は、前年の準得点王がシュートを外しまくる”見込み違い”と、チームの王様の反乱という予期せぬ”事故”で自壊してしまったし

 

逆も真なり。チームが若返りの再出発を図っているからと言って”諦めのシーズン”と早合点する必要もない。向こうから優勝が転がり込んでくる、なんて不可思議な事もしばしば起こるのが、勝負の世界

 

他スポーツ人の言を用いるのはシャクやけど「勝ちに不思議の勝ちあり」 楽観的な私は「次の”南野”が居た」ってな僥倖を期待してる