CB250Rインプレ 結論 MC41の無念、悔恨

CB250Rが何で矛盾バイクになってるか、その謎は以前のモデルであるCBR250R(MC41) を知る事でスンナリ理解できる

 

突如として250スポーツバイク市場を復活させたNinja250R、そのベストセラーモデルを撃破する為にHondaが送り出したのが、MC41であった

 

が、MC41は見事なまでに返り討ちにあった。撃破するどころか、セールスで完膚なきまでに差をつけらた。理由はNinjaがツインなのにMC41はシングル」

 

MC41に乗った事はないのだが、「このエンジンでライポジがNinjaと似たようなMC41が、スポーツ走行でそんなに見劣りしないだろう」事は容易に想像出来る

 

実性能で遜色ないのに「カタログスペックで見劣りする」という些細な理由でMC41はマーケットから評価されなかった。これはHonda開発陣にとって相当悔しかった筈。「走らせたら分かる」筈なのに、多くのユーザーは試乗する事なく迷わずNinjaを選んでる(であろう)現実が

 

そして、「この悔しさは次期モデルで必ず晴らす」とばかりにライバルとの価格帯をズラしてまでCBR250RRで勝負してきたのだろう。そして、その執念は実ってRRは大ヒット、一見万々歳と思われたが、実は本来の問題が残されたままだった

 

「そもそも非バイクユーザーを二輪の世界に引き込む為の250なのに、この価格では諦める若者も多いのでは?」

  

そう思う根拠は、RRはYZF-R25にセールスで負けたから。MC41が果たせなかったNinja撃破は、Yamahaが後発のR25で達成していた。その後HondaはRRで一度はNo.1の座を獲得したのだが、その後のR25のモデルチェンジで首位をアッサリ奪い返された

 

つまり、先代Ninja250の商品構成(価格、スペック、ディメンション)こそが若者をバイクの世界に引き込む最適解で(R25もそれを受け継いでいる)、RRは価格面でそこからは外れてると分かった

 

で、Hondaの次の選択は、エントリーユーザー獲得はフルカウルモデルで勝負するのではなく、CB250Rに託した訳

 

しかし価格が重要なファクターである以上、開発費をかけて新たにエンジンを起こす訳にもいかず「街乗りバイクだけどMC41のエンジンで」と商品企画がされた、と思われる

 

実際には大成功を納めるのは同系エンジンのレブル250なのだが(販売台数を知ったら驚くで)、CB250Rも結構な販売台数を達成しているので(Ninja250より上)Hondaの見立ては確かだったと証明された

 

これが「単気筒ショートストロークエンジンを積むお気楽ポジションの(実は)ワインディングマシン」という訳の分からないバイクになった経緯で、それ故にCB250Rは「売れなかったMC41の無念を晴らしたい」との声を、そのエンジンを通して発してる気がしてならない

 

殆どの若者は街乗り目的で買うだろうが、たまには峠に持って行ってこのバイクが"R"付きのマシンである事を知ってほしい、かな