第18節H徳島戦 "カオ"では勝てなくなったJリーグ

10人相手なのに攻め込まれた鳥栖戦&福岡戦も大概やったけど、ズタズタに崩されまくった今節の試合、前2試合を上回る見事なやられっぷりやったな

 

これら3クラブのうち徳島&福岡はJ2上がりだし、永らくJ1で頑張ってる鳥栖にしても昔風に言うとプロビンチャ、大都市ではない予算の少ない地方クラブである。決して優勝予想に挙げられない、それどころか降格候補と目されてた弱小クラブである(失礼な言い方だが、客観的事実なので)

 

それが、近年好成績を続け大都市のビッグクラブであるセレッソ大阪を翻弄する。ここにはもう看過出来ない一大トレンドがあると考えるべきだろう

 

つまり、「戦術進化し続ける欧州から積極的に学ぶ事によって、クラブ規模による有利不利を逆転する下克上が起きている」

 

近年、欧州トップクラブによる戦術合戦の激しさは凄まじいもので、記憶に新しい昨季UEFA CL決勝のバイエルンによるペンペン草も生えないようなストーミング焦土戦術など、もはや行き着くところまで来た感がある

 

あれを見て「欧州との差は開く一方」と嘆くのは無能のする事で、有能なサッカー人なら「あの戦術を何とか我がクラブに取り込めないものか?」と必死になって答えを導きだそうとする。監督とはネット配信の持ち番組で爽やかに喋っていればギャラの出るお気楽な立場ではなく、勝たねば明日にでも失職する真剣師の世界であるからだ

 

それが鳥栖の、福岡の監督であり、そして徳島の監督代行。丸々バイエルンと同じ事は無理だとしても、そこから学んで自分なりの応用スタイルを構築した訳だ

 

で、仮に進化する戦術に学ばない監督が居るとしよう。なるほど、スポーツは数式とは違うから、理論通りにやっても必ずしも正解が出るとは限らない。降格クラブやJ2クラブで2年も泣かず飛ばずで終わったと思われたロートルの先発起用、論理的にはあり得ない用兵が大当たりしてスタートダッシュが決まったとしても、やはり長期にやってると学ぶ者と学ばざる者の差は出てくる

 

とは言っても人間年を取れば今までのやり方を変えれないもの。むしろ老人に変われと言うのは、どだい無理な注文。だから仮に学ばない老監督が居たとしても、それはその人のせいではない

 

責任を負うべきは、激動の変化の時代になっているにも関わらず(そもそも4クラブ降格の非常事態シーズンなのに)、昔の名前の監督にすがって「ワクワクするサッカー」などと寝言を垂れ流してる輩たちである