第37節H名古屋戦 J最大のコンテンツは残留争い

消化試合に何の”意義”もない事に異論を唱える人は居ないだろうが、見方によってはそれなりの楽しみは見いだせる場合はある

 

例えば来季の躍進を期待される若手を見る事。ワタシ的興味もそれなのだが今節のセレッソのスタメンFWは既に引退を表明している大久保。その瞬間、この試合への興味は霧散。正当な評価で出場機会を与えてる(とワタシは見ている)小菊さんは純粋に大久保の調子と、ここ数試合結果の出ない加藤りくじろーを”公平”に判断した上でのスタメン決定なのだろうが、そこまで四角四面にならんでも”消化”試合の意味を考えてもエエんとちゃうかな?

 

で、消化試合はすっ飛ばして残留争いの大一番、湘南vs徳島の試合を見たのだが、これが面白いの何のって!

 

徳島にとっては負けは即死刑宣告の、文字通り生きるか死ぬかの一戦。キックオフ直後から気合の入り方が全然違う。湘南にしても残留を決める為には勝たねばいけない訳で、こちらも試合開始からエンジン全開。ここまで両者が死物狂いになってる試合が面白くない訳はない。サポでもない第三者的立場で見てるのにヒリヒリしてくる

 

普段は他チームの試合なんて見ないのに思わず90分フルで見てしまって、その後は残留争い相手が気になり清水戦をハシゴ、そして更にはJ2の残留争いまで気になりだして相模原vs松本山雅、水戸vs愛媛…と残留争い観戦三昧の週末となってしまった

 

そんな見応え溢れる試合を見るにつれて、「J最大のコンテンツは残留争い」だと気がついた。本来、プロスポーツに於いては優勝争いが最大の売りである筈なのだが、ご存知の通りここ数年のJ1はシロートでも単勝馬券が当てられる無風リーグ

 

それに、「J優勝! 川崎強い!」って悦に入っても「レベルの低いJで、強いって(笑)」と、欧州かぶれの連中との不毛なレベル論争にはまり込んでしまう

 

その点、「Jの残留争いは面白い!」との主張に「レベルの低いJ」と言ったところで何の反論にもならない。何故ならリーグ最下層の争い、初めからレベルの低いのは承知の上。それに欧州5大リーグであろうと残留争いはレベルが低いんやし、熱く残留争い語る相手にレベル論争をふっかける愚か者は居らんやろ

 

もっとぶっちゃけるとレベル云々言い出したらW杯の決勝ですら見る価値は無くなる(代表チームはクラブチームより遥かにレベルが低いのは最早常識だから)ので「スポーツ観戦の価値はそれ以外にもある」という事をJの残留争いは再認識させてくれる訳

 

そういや、セレッソも'15と'16は昇格プレーオフに参加したが、あの面白さも異常やった。あの2シーズンは何れも昇格候補の筆頭だったのに結局自動昇格2位以内に入れず、監督を更迭したりして何とかプレーオフへ。しかし下馬評ではアンダードックに見られてて「この試合に負けたらまた来年も2部かよ…」と毎試合悲壮感溢れて臨んでいた

 

まぁ、いくら面白くても自チームが残留&昇格争いは懲り懲りなので、来季はハナから残留争いなど無縁なチーム戦略で臨んでくれよ、責任取って辞めるつもりのないフロントさんよ