北海道ツーリング 第7日目 其の弐

エサヌカ線を抜けてまた238号線に戻ると宗谷岬まであと僅か。日本の最北端、つまり地の果てに向かってるはず…なんやけど近づくにつれ逆にそれまでより賑やかになってる気がする。知床の時もそう感じたんやけど、”一番端”ってのには価値があって中途半端な位置よりも人が集まるんやね

 

で、目出度く日本最北端の地に到着。それなりの人出で地の果てイメージとは程遠く、のんびりした観光地という感じ。2,3組だが順番待ちして超有名な例の碑の前で”日本最北端の地に立つ”の記念撮影

 

 

北の頂点に立つ!

 

その後は土産物屋を覗いたり記念碑の正面にある高台に登ったり、小一時間ほど宗谷岬観光を堪能。ここから更に旭川までロングツーリングが待ってるので、名残惜しくも”朗らかな最果ての地”にお別れ

 

高台から見下ろした付近の街並

只の郵便局だが、最北端ブランドは強い

 

今にして思うと失敗だったのが、稚内を回るルートを採らなかった事。なるべく早く宿に着きたい一心で最短ルート=来た238号線を逆戻りしたのだが、宗谷岬と並ぶ道北定番観光地の稚内を、どうせなら回っておくべきだった

 

道東へ行く238号と旭川へ行く275号の分岐点、浜頓別町に着くとセイコマ昼食。今日は朝もコンビニ飯、そして道の駅で軽食と全然食に重きを置かない一日だが、旭川に着いたら晩飯で北海道グルメ気分をシッカリ取り返そう(そうは言ってもセイコマのおにぎりは結構旨かったのだが)

 

それまでのシーサイドライドと違って、ここからはまた緑の中を走る景色。すると突然睡魔が襲ってきた。え~、私はバイクに乗って眠気を感じた事など一度もない、”バイクの申し子”と思ってたのに~、と初体験の睡魔との格闘を1時間ほど繰り広げた後、「これくらいで勘弁してやろう」と道の駅おといねっぷに逃げ込む

 

バイクを停めるとすぐさまトイレに駆け込む相棒。ブレイクにはちょうど良いタイミングだったようだ。私は休憩室の椅子に座り、半分意識を保ったまま微睡む。早朝宿を出発してからはや7時間ほど。手も首も尻も、体の方は意外にもどこも痛みや疲れを感じないが、メンタルの方が先に音を上げてしまった

 

道の駅を出発して暫く走った後の信号待ちで相棒が「ガソリンが無い!」と騒ぎ出す。おいおい、ペアツーは最悪”ガソリン融通”が出来るから、そんなに慌てんでも大丈夫やって。幸い、私のタンクはまだ余裕があるし… ん? その前は同じタイミングで給油したんからやっぱり400ccの4発と250ccの2気筒では燃費が結構違うな、と再認識。やはりニーハン最強や😁

 

幸いにも”自然”から街の景色に変わりつつあるエリアだったので直ぐにGSを発見、給油を終え再出発すると更に街の色合いが蘇ってくる。まるで天界から下界に戻ってきたような気分。名寄市に入ると久しく見られなかった、数台の信号待ちの車列。あ~あ、夢のような異世界体験はもう終わりか、と日常に引き戻されてしまった

 

この日は個人的には一番北海道の走りを堪能した一日。さぁ、人の世に戻って来たのだから今夜は”夜の街”を堪能しようではないか、と思いつつ旭川市内に入る

 

(続く)