オフの動向其の弐 ユース最高傑作 丸橋祐介

前回はセレッソ史上最高外国人DF(条件付けが長い)に惜別の唄を書いたが、今オフはもう一人、永きに渡ってセレッソに貢献し続けた選手がチームに別れを告げる

 

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丸橋がレギュラーSBに抜擢されたのはセレッソが3年ぶりにJ1に復帰した'10年。J2リーグで快進撃を続けた前年、左サイドは石神という選手が活躍していたので(確か)トップチーム出場の無かった”ほぼ”新人の抜擢には驚いた… って思ってたけど、調べてみたら丸橋がスタメン起用されだしたのは、その年のW杯明けの7月からやったんよね。しかも、それまでは石神でなく尾亦がレギュラー(汗

 

何れにしても、そこから丸橋は延々とセレッソの左SBスタメンを張り続け、なのに日本代表には一度も選ばれてないし、海外移籍も晩年にタイに半年だけ。セレッソ産と言えば香川乾清武が海外で大活躍し、ユース産に限っても南野柿谷が海外移籍、同期の山口に至ってはW杯スタメン出場まで果たしてるのに、セレッソでの活躍度で決して見劣りしない(と思う)丸橋だけは奇妙な事に派手な海外実績も代表歴もなかった

 

しかしこれが丸橋がユース最高傑作である理由の裏返しで、他のセレッソ産に比べてもダントツでセレッソでの出場試合数が多い。つまりチームとしてのセレッソへの貢献度はダントツ。J1出場試合数は何と311、これはミスターセレッソ森島寛晃にほぼ並ぶ数字。今季Theセレッソみたいな扱いの香川なんかたったの45試合で、丸橋の7分の1にも満たないんやから

 

丸橋の攻撃時は常に高い位置を取るスタイルは最早セレッソの代名詞となってて、更にはクルピ政権全盛期にはSBなのに攻撃の起点にもなってた(懐かしのマルティネスから丸橋の組み立て)。だからセレッソのSBは単なる11人の1人やなくてストロングポイントじゃなきゃアカンのよ。そういう意味で、現左SBレギュラー選手(誰とは言わんが)は全然足りてない

 

しかしこんなに長くセレッソに貢献してくれる選手は今後出てこんのやろうな。生え抜きが若くして台頭したら欧州にお買い上げされるし、結局既にある程度の年齢に達してからセレッソに加入するJ2戦士&外国人、そして海外帰りのロートル、いやレジェンドが主力張るのがセレッソスタイルになるやろうから

 

セレッソに今一番欠けてるもの、それは勝てる監督でも若手長身FWでも客を呼べるスターでもなく、将来の監督として計算できる人材。鹿島あたりでは常に何人かリストアップされてるOBの次期監督候補がセレッソには皆無で、だから「監督交代の賭けに出るより安定の小菊を…」なんて後ろ向きの選択がまかり通ってしまう

 

という訳でセレッソ生え抜き実績No.2のマルを将来の監督候補として温めてくれへんかなぁ(No.1の人は指導者コースから逃げたから)。本人がいつまで現役を続けるか、引退後に指導者の道を志望するかどうかは知らんけど