'21オフ其の肆 NJとセレッソの未来はあるのか?

来季に向けての戦力整備が続々と進むセレッソで、予期していたというか残念なニュースが飛び込んできた

 

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西川潤は、言わずとしれた日本全国がその将来を期待する超有望株で、加入前からその名前が他サポにも知れているセレッソとしては大久保以来の全国区王道新人だった

 

自前ユース上がり大好きなセレサポも彼に対する期待は別格で、その期待感は久保建英を迎えたF東サポ並やったんとちゃうかな?

 

そして2種登録、つまり桐光学園に籍を置いたままセレッソで出場した試合では、出場時間が短いながらその才能の片鱗を見せる活躍をして、気の早い私などは「ひょっとして来季は南野以来の高卒即開幕スタメンも?」なんて甘い夢を見ていた

 

が、残念ながら現時点ではその夢に対する達成感は1割もないだろう。彼より年上の元U23メンバーが軒並みレンタルに出されるのと違ってずっとトップチーム帯同なのは流石だが、肝心の出場した試合でのパフォーマンスは「?」で、結局3年目はレンタル放出と相成ってしまった

 

一番の想定外は同時期に坂元の加入だろう。プレースタイルは違うとはいえ同じ左利きの同じ攻撃的な若手選手となればポジション&起用したい場面モロ被り、そうなると大学&J2で揉まれてきた17番に一日の長がある訳で、控えに回されるのは致し方なかった

 

もう一つの問題は、NJ自身のセールスポイントがイマイチ不明な点だろう。例えば坂元は、「戦術云々関係なく一人でサイド崩せます」という分かりやすい特徴があって、監督しても使い勝手がいい。彼の前任の水沼も「合わせるだけで点になるクロスをバンバン上げれます」という実に分かりやすい特技があった

 

そこへいくと、NJは優れた才能があるのは分かるけど「試合に出たら必ずこれをやってくれるだろうという」想像が難しく、そもそもFWなのかMFなのか適正ポジションすらよく分からない

 

ここでふと思いついたのは松田力。過去記事でJ1のレベルでないと酷評した事があったが(それはスタメンFWとしての事だが)、今季ベストゲームのルヴァン準決勝vs浦和戦でのロスタイムの体を張ったボールキープで”使える選手”である事を大いにアピール、終盤戦でずっとベンチ枠を確保し続けたのは、その利用価値を監督に認めさせたからであろう

 

さて、3年目はレンタル先で捲土重来となった訳だが、行き先が鳥栖というところに「やっぱり主役は持って生まれた運も違うわ」と思わずにはいられない。先ず下部リーグじゃなくJ1に出すというのが扱いの違いを感じるところだが、その行き先の鳥栖はある意味今オフの主役、つまり今季のレギュラー大盤振る舞い刈られ放題のチームである

 

そう、それだけレギュラーポジションスカスカな状態ならば割って入る余地は十二分にあり、キャンプ中のアピール次第ではこの2年果たせなかった開幕スタメンも夢じゃないのでは?

 

しかも元同僚の藤田とセットで来九の形。鳥栖出身でチームの勝手知ったる先輩が居るのは大きい。よく、「プロなんだからそんなん関係ない」とホザく方も居るけど、一般サラリーマン以上に人間臭いのがプロスポーツ選手。純粋培養九州人だった清武が、みるみる内に「あれっ、セレッソユース出身やったっけ?」みたいになったのも”入り”でトリニータから4名セット加入やったのが大きい筈(しかも先輩3名が全員レギュラーとして乗り込んできたんやから、桜軍団としても大分軍団に一目置かざるを得んし)

 

NJが九州の地で反撃の狼煙を上げる可能性は大いにある。しかし活躍すれば、元来注目度の高かった彼を毛唐のハゲタカ代理人どもが見逃す筈はなく、そうなるとそのまま帰阪せずに渡欧なんて事も。かと言ってあれだけの至宝がレンタル先でも活躍せんとなるとセレッソ的にも一大事やし

 

何とかセレッソと歩む未来は無いもんかなぁ…