夏の移籍市場 其の肆 初タイトル戴冠のメンバーが消える…

夏休み中断明け後、勝ち点を伸ばせず終戦モード、目標を優勝からACL権狙いに落とすしかないか…みたいなネガティヴな雰囲気が漂う中、実はストーブリーグ突入?とすら感じさせる発表がなされた


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松田がセレッソに来たのは'16シーズンだが、実はその年は見るのが苦しくて記憶があまり残ってない。前年昇格に失敗して今季こそは…と意気込んでたら一番戦力になってたブルーノメネゲウが中東にぶっこ抜かれ、そして昇格の切り札とSuisaから戻ってきた柿谷もシーズン途中にぶっ壊されて、チームの順位も思うように上がらない中で杉本健勇(と清原、玉田あたり)が足掻いてた苦悩の記憶しかない

 

けど、そんなカオスなシーズンの中、陸は初年度から着々とレギュラーに定着して、今思えば栄光の次シーズンへの仕込みが密かに行われてたんよね。で、他メンバーと同じく陸は大活躍して2冠に貢献、そこからは長くセレッソ右SB鉄板のレギュラーを張り続ける事となる

 

そしてロティーナが来て、鉄板の右SBは更に進化する。ユン政権の段階でも既に優秀なSBだったが、ロティーナのポジショナルプレーで偽SB的な”ポジショニングの妙”を習得。元々持ってたSBとしての基本項目”上下動の激しさ、クロス、1対1の守備の強さ”に加えて新たに現代SBとしての特色も加わって、個人的にはリーグ屈指のSBになったんじゃないかと思う

 

そうやってセレッソ”ストロングポイント”を得たのだが、良い時ってのはいつまでも続くモンやなく、とうとう陸にも世代交代の時期が訪れたんよ。確かにまだまだ優秀なSBやけど、ロティーナの頃のスーパーな働きからは若干落ちた印象が昨シーズンから見られ、そしてチームもそれを察知したのか長崎から毎熊を獲得(こんなリーグ屈指の有望株、よう獲れたな)、監督もフロントの意を汲んでか世代交代を断行! 単に毎熊がポジション争いに勝っただけ、とも言えるが

 

チームや小菊さんの判断は毎熊やけど、陸もまだまだリーグ標準以上の実力がある公算が大きく、そんな選手がベンチ温めるのは上策でなくレンタルだが移籍と相成った訳

 

さて、wikipediaあたりを調べれば分かる陸の栄光の桜の経歴を長々と書いてきたのは、それだけ私が陸に感謝してるから。7シーズンもの間右SBのレギュラーを張り続けてくれた事、しかも稼働率が極めて高く(ほぼ100%)、実質控えなしの「あのポジションは陸がおったらエエやろ」状態で任せられた安心感は、キム・ジンヒョンに比しても良いものだろう

 

そう、長年ポジションを守り続けてくれるってのは、サポにとっては実に頼もしい、ありがたい事。世間的にはセレッソと言えば香川真司、乾、清武、柿谷、山口蛍そして南野ら代表全国区の面々だが、彼らは大してセレッソでプレーしてくれてへんやん。柿谷あたりは在籍年数はトータルで結構長いが、シーズン通して大活躍したのは'13年と'17年ぐらい。そして晩年のゴダゴダとチームの去り方などクラブ貢献度という意味ではマイナスポイントも多い

 

唯一清武は全盛期に戻ってきてくれて、そして渡欧前を足すと主力として結構な年数を活躍してくれたので(怪我さえなければ…やけど)、陸やジンヒョン並みに感謝してる。そう、私にとっては如何にセレッソ活躍してくれたかが評価ポイントで、欧州や代表での活躍は次善の評価ポイント

 

だからシャチョーとしてはクソミソに言ってるモリシも、当然選手としては最上級に評価している。(せやから現役時代の好印象を、適正のない社長業でこれ以上悪くせんといてくれ)

 

そんなセレッソ貢献度がトップクラスの選手を失うのは実に忍びない。そして思うのが、記念すべきルヴァン初戴冠、あの埼玉スタジアムで誇らしくシャーレを掲げた栄光のメンバーがまた一人欠けてしまった

 

数えるとキヨ、ヨニッチ、ジンヒョン、そして山ちゃんとマルが残るのみ。そして怪我離脱もあるが、誰一人先週末のスタメン表に名を連ねる者は居ない。時代は変わった、やね

 

そう言えば陸の移籍先は前年度天皇杯王者の甲府やったな。仮に秋口にセレッソが死に体になっても、ACLで陸の活躍を見るという楽しみが出来て良かった、ヨカッタ

 

アジアの舞台でバリバリ暴れてくれよ、陸